四国から九州へ渡る旅 2007/09 四国/九州
 

そして九州佐賀関へ...

フェリーの船尾をみた。

佐田岬がボクを見送っていた...

フェリーの前方には立ち入れない。

大抵のフェリーでそうなっている...

フェリーで佐賀関に到着したあとどこに行こうか悩んだ...

そもそも九州に来るつもりなんて無かったのだ。

今日宿泊するなら大分市だと単純に考えて、国道197号を大分方面に向かって佐賀関の道の駅に立ち寄った。大分市の都ホテルに部屋を確保しそのまま向かおうかと思ったが、気が変わって関崎まで行ってみる事にした。

大分県道635号の1.5車線の道でたどり着いた関崎海星館。ここからの速吸瀬戸の眺めは素晴らしかった...

海星館のホールからオカリナの演奏が聞こえてきた。

オカリナの音色がこの風景のBGMとなって、なんともいえない旅情を感じたのだ...

海星館から遊歩道下って、関崎灯台へ向かう。

前の写真からもわかるように相当階段を下っていく...

陽のあたらない遊歩道はすっかり暗くなっていた。

暗い遊歩道の前方に、突然夕暮れの陽を浴びた関崎灯台が現れた...

夕陽に映える関崎灯台にて...

佐賀関港が見えてきた...

まもなく到着だ。

ここからどう進むのか全く考えてなかった...

さてさて、港でじっくり考えようじゃないか。

燈台へ向かって旅をする。

旅の目的地には燈台がある。

燈台へ...という言葉は、ある意味私の旅を象徴する言葉だろう。

TO THE LIGHTHOUSE

関崎灯台は美しい灯台だった...

夕日に照らされた白い灯台、夕暮れ前の青い空...

私の他には人は誰もいなかった...

ほとんどの乗客はデッキで風景を楽しんでいる。

沿岸が見える船旅ってなんてすばらしいんだろう。

変化する風景、潮の香り、まぶしい太陽...

今日のこの印象は、関崎灯台を日本で一番美しい灯台にした...

この日、この時に、関崎灯台を訪れた事を感謝しよう。

そしてこの風景はいつまでも忘れない...

燈台はある意味果てにあって...

その先には海しかない。

視界は広く遠くまで見通せるが、そこには海しかない...

誰もいない無人の燈台にも窓はある。

なぜ、窓が必要なのか、

なぜ、しゃれた木製の扉なのか、それは私にはわからない...

関崎海星館の夕暮れ

大分市街の方向に夕陽が沈んでいく...

太陽を遮る大きな雲。

コンビナートのシルエットがくっきりと浮かび上がる。

オレンジの世界...

再び、高島、佐田岬を見る...

雲はつぎつぎその姿を変えていく。

どうしてここまで来たのだろう...

答えのない自問自答を頭の中で繰り返す。

しばらく海岸線にZ4Mを停め、海を見ていた...

正面に見えるしめ縄の岩礁はビシャゴ岩という。

関崎海星館のホールから流れてくるオカリナの調べ...

速吸瀬戸越しに、佐田岬を望む。

燈台を照らす夕陽...

海峡を行きかう船...

朱に染まっていく風景が広がる...

このベンチに座って海を見ていた...

オカリナとビウエラギターの演奏がBGMだ。

この風景、そして贅沢な時間。

一日の終わりを関崎南岸で...

関崎海星館を出て関崎を巡る道路の南岸を行く...

ここは黒い砂浜の黒ヶ浜という海岸だった。

この道は海が荒れているときは行かないほうが良い...

こういう道ですから...

もろに波をかぶることになるだろう。

佐賀関のシンボル。

巨大な煙突が近づいてきた...

167mと200mの巨大煙突は日鉱金属佐賀関製錬所のものだ。

関崎灯台は、1901年7月20日に初点灯した大分県最古の灯台だそうだ。

100年以上も速吸瀬戸の海を見守ってきたこの灯台。

この美しい燈台に会えたのは、ほんの偶然だろう。

この燈台が、いつもこんな美しさを見せるのかどうかは、正直ワカラナイけれど...

少なくとも2007年9月22日の夕刻のこの燈台は素晴らしく美しかった。

美しい夕映えの燈台。

暗闇で仕事をするのが、燈台の役目である。

燈台が働かない時間に、私は燈台を訪れる。

その造形や付近の景観を楽しむために...

燈台へ...

そう、燈台へ向かって旅が始まる。

美しいオカリナの調べが流れる中、夕陽が沈んでいく...

突然、夕陽に向かって女の子が歩き出した...

この展望台の夕陽にいちばん近い場所まで。

そこで、彼女は夕陽に何を言ったのだろうか...

この日関崎で出合った、この風景、この夕陽は忘れない...


この日オカリナの演奏をされていたのは、坪内千恵美さん。Webはこちら...

佐賀関漁港でこの日の旅を終えることにした。

そして、大分の街へ向かう...

日没後、群青に染まる雲...

コンビナートの灯りが夜を告げていた...

長い一日が終わる...