旅したい、こころに残るドライブルート 感動の海沿いドライブ 北海道道106号稚内天塩線
 

道道106号稚内天塩線は、北海道稚内市と天塩町を結ぶ68.1kmの道。

北海道をクルマやバイクで旅したことある人なら、みなこの道の思い出を持っているだろう。最も北海道らしい道と人は言うけど、こんな道は北海道でもここにしか無い。旅人が求めている北海道のイメージにもっとも近い道がここと言うことなだろうか?

何も無いサロベツの原野に続くただ一本のまっすぐな道が、なぜこんなにも旅人に感動をもたらすのだろう。

今日は終点の天塩から北上してボクの出会った風景を紹介したい。

感動の海沿いドライブ 北海道道106号稚内天塩線

少し冷たくなった空気、ウィンドブレーカーを着て

ゆうぐれのサロベツ原野をオープンで走る

この道を走れば、

北海道の道にもすこし、飽きて来たかなんて

ツマラナイ考えはすぐに吹き飛んでしまう

ゆうぐれの空、どこまでも続く道

海に浮かぶ利尻富士

この美しい空を追いかけて、走り続ける

このゆうぐれに、この道を走るよろこび

北の果て、何度でも走りたい道がここにある

サロベツ原野PAの近くには、風力発電所へ入っていく道があり、風力発電施設の見学用の駐車場がある。

さて天塩から稚内へ向けて、北上していきましょう。

閑散とした天塩の街を越えて、道道106号へ入って数キロで天塩川を渡る。

渡ってすぐに浜里PAがあり、遠くにこの道のシンボルである28基が並ぶ風力発 電の風車が見えてくる。

これほど一直線に並んだ風車はボクの記憶では日本でここだけだ。

さらに北上していけば、その威容が何も無い原野のなかで圧倒的な存 在感を示している。

どこまでも続くプロペラと出会う......

ここでは誰もが、空を仰いで佇むことだろう。

このGoogleMapのURLをクリックしてルートマップを見ながら御覧いただくとわかりやすいと思います。

さらに6Kmほど走ったサロベツ原野PAはその風力発電所の真横にある。

3Km北で、北緯45度を越える。

彼方に利尻富士。そしてNのモニュメントがある。

夕陽を追いかけてサロベツの原野を走る...

まだまだ走りたいんだ。

太陽よ、沈まないでくれ...

オロロンラインと呼ばれる海沿いの道

雨の中、北へ向かって走ってきた

初山別付近から徐々に晴れてきて、天塩川を越え、

道道106号線に入る頃には快晴だった

どこまでも続くまっすぐな道にクルマをとめる

日差しは強く、風は無かった

今日の目的地、最北端の宗谷岬まではあと少し

このサロベツのストレートには、1,400Km走ってきたからこそ味わえる感慨があった

その時、一台のオフロードバイクがストレートを駆け抜けて行った

道の果て、遙か向こうにかげろうとなって消えていく

忘れない、旅のワンシーン

この道は電柱やガードレールが無い原野の道だから価値があるんじゃない。

そういった道はエサヌカ線など北海道にはいくつかある。

この道道106号は海沿いを走り続ける道であること。

そしてその海には利尻富士が浮かぶ... その風景にこそ価値がある。

サロベツの海岸の砂は黒っぽくすごくサラサラしていて歩きにくい...

清掃する人もいないと思うのだが、漂流物は比較的少なくきれいな海岸だ。

本当に孤独を感じる寂しい海だ...


夕刻さらに北へ向かう...

農作業を終えたトラクターとすれ違う。

こういった一瞬のシーンが旅の思い出になる。

どこまでも続くまっすぐな道。

人々の意識の中にある「どこまでも続く道」のイメージを具現化した風景がここにある。

はるか道の消失点を見ていると

この旅は終わらないんじゃないか?と、ふと思う

どこまでも同じ風景が続く

一日の終わりに走るこの道は

どこまでも走り続けたい気持ちにさせる

海からの風、潮の香り

心にしみる夕刻のドライブ

夕来という場所がある。

ここは利尻島が一番近くに見えるところ

国立公園のカンバンとお地蔵さんしか無い展望所。

ここで見る夕陽はボクの中で、北の大地を巡る旅の中で特別な風景だ...

サロベツは何も無い荒涼とした場所だが、その風景は自分のこころに深く染み入って来る。

サロベツの原野を北上する...

海からの強い風、西に傾いた日差し。

どこまでも走り続けたい衝動に駆られる、まっすぐな道。

果てしなく続くかに思えたこの道もまもなく終わる。

行き交うクルマはない。

潮風を感じ、天を仰ぐ。蒼天の空に流れる雲。

なぜだろう、涙が止まらない...

北の果てへ続く道

空はダークグレーの雲

この日の旅はこの曇天の中終わることを疑わず

600Km走り続けて

この日本の果てを走る道へ辿り着く

陽が西に傾き出した頃、突然水平線近くの空が夕陽に染まりだす

モノクロームの一日に、突然やってきた色彩

気温は10度

冷たい風の中、まだ旅は終わりはしない

あのオレンジ色の彼方へ向かって、走ろう...

夕来で見る夕陽。

利尻島の北、礼文島の南へ夕陽が落ちていく...

夕来の北にある「こうほねの家」から見た利尻富士。

この道のどこから見ても画になる山だ。

海の彼方に浮かぶ利尻富士、牧場の牧草ロールの向こうに見える利尻富士。

様々な風景を見せてくれる。

道道106号は抜海の街で、直角に右折し北へ向かう...

その先の道道254号との分岐にある夕日が丘PAで道道106号のドライブはほぼ終了だ。この先は稚内の市街をただ走るだけ。

このPAで見る夕陽もなかなか感動的である。

この道道106号のドライブはいかがだったでしょうか?

実際にはサロベツには原生花園あり、豊富には温泉あり、いろいろ寄り道するところもあるんですが、今回はこの道道106号に絞って紹介しました。


ボクはこの風景の中、何度も何度も北へ南へ、繰り返し走ります。

単調な道なのに、何も無い道なのに、何故か飽きることがない道。

行ったことはなくとも、あなたの記憶の中にある風景のひとつにこの道はありませんか?

ぜひ愛車で北海道へ旅をして、この道を走ってみてください。

必ず感動させてくれるはずです。

では、いい旅を

そして日没後、こんな不思議な色彩の風景を見た場所でもある。

沈んでいく太陽の西を見つめていた

静寂の海に時の流れが止まって

この空間を、心揺さぶる永遠に変えていく


夕来という場所で見るゆうぐれの風景

この時、この空間は年を経ても

何も変わらないように思える


静かな海、洋上の利尻富士、西の空を染める夕陽

そして海沿いのまっすぐな道


ボクのクルマは変わっても

この空間は同じように毎年繰り返しボクの目の前にある

心揺さぶる風景が今年もボクに語りかけてくる

夏のサロベツ、北からの風が吹いていた

地の果てへ続く道を見つめて

誰もが風となって、駆け抜けていく


夏のある日、サロベツの道を北上していた

朝からずっと霧の中を走ってきたが

北緯45度を過ぎると、突然の青空が現れた

そこは別世界のように晴れていた


ここちいい北風が吹き、雲が流れていた

自転車が駆けてきた

誰もが空を仰いで、どこまでも続く

地の果てへと続く道の先を見つめて

駆け抜けていく

利尻富士に見送られ、駆けていく

オフィスの窓から見る夕陽と

おなじ太陽を見ているはずなのに

旅で迎えるゆうぐれは

いつも感動を連れてくる


利尻島と礼文島の間に沈みゆく夕陽

「あぁ、この風景を見るためにやってきたんだ...」

と言う、本当は後付けの理由に

十分な説得力を持たせるほどのものだ


たぶん明日も、旅ってやつは

ボクに感動を連れてくるに違いない...

ちょっとフクザツな空に向かって

飛び立って行こうと思ってる

このゆうぐれの北へ


ゆうぐれの空はちょっとフクザツな空

朱に染まった空

流れてくる筋雲の上空は青かった


かなたにヘッドライトの灯り

まだこのゆうぐれの北へ道は続いていく

暗くなるまで走り続けたい

飛び立っていこう

このゆうぐれの北へ

陰影の雲が流れていく空

ボクは海風吹く荒涼たる原野を走っていた

エンジンサウンドと風の歌が旅のBGMだった


北の果ての朝は、雲急ぐ空だった

陰影がついてやけに立体的な雲が空を覆っていたのだ

誰もいない荒涼とした原野の道を南へ向かって走る

海からの風が吹いていた

風の音だけが聞こえていた

いや、正確にはエンジンサウンドと風の歌だ

ボクのZ4Mは南へ、陰影の雲は東へ、風に流れていくように

そう、これはあてのない旅

方角は北へ、行き先は知らない

道の消失点に向かって走り続けている

ただクルマで走っているだけなのに

どうしてこんなに心がゆさぶられるんだろう

緩やかなカーブから現れた大きなトラクター

広い空、雲浮かぶ広い空

ゆうぐれの空は黄から茜に変わってく


方角は北へ、行き先は知らない

道の消失点に向かって走り続けている


ただクルマで走っているだけなのに

どうしてこんなに心がゆさぶられるんだろう


トラクターとすれ違って、緩やかなカーブを抜けて行く

なぜだろう、不思議なほど感動している

この昂ぶるこころは、星空になるまで治まりそうになかった