灯台のある風景 佐田岬灯台 豊後水道 速吸の瀬戸
 

佐田岬半島は陸の孤島だった。

四国から西へ40Km伸びる半島は急峻な山地が迫り平地はほとんどない。

中央構造線上にあるこの岬が北の瀬戸内海と宇和海を隔てている。豊後水道を挟んで、対岸九州の佐賀関へは14kmである。

佐田岬の南沖合い650 m付近にある岩礁は黄金碆と呼ばれ、潮流が速く座礁が絶えない。

その為、佐田岬灯台はこの岩礁を照射する光源も備えているそうだ。ボクは闇の中岩礁を照らすこの灯台を一度訪れたいと思っている。

この写真は、佐賀関へ向かう国道九四フェリーから撮ったもの。戦時中はこの豊予海峡全域が豊予要塞と言われる軍事拠点になっていたそうで、この灯台付近は秘密基地の雰囲気がする場所になっている。

今でもこの灯台への道は狭くそう容易くはない。道路は狭く、灯台への道もアップダウンの連続である。

でも必ず行ってみて欲しい。

四国の西の果てに立って潮流の向こうに遥か九州を眺めるのはわるくないから。

佐田岬灯台

航路標識番号 4967 [F5424]

位置 北緯33度20分 35.0秒 東経132度0分53.7秒

所在地 愛 媛県西宇和郡伊方町正野

塗色・構造 白色 塔形 コンクリート造

レンズ 第 3等大型フレネル式

灯質 群 閃白光 毎20秒に3閃光

実効光度 250,000 cd

光達距離 19海里(約35 km)

明弧 265 度から214度まで

塔高 18 m

灯火標高 48.7 m

初点灯 1918 年(大正7)4月1日

海峡の対岸、遥かに聳える由布岳が見えていた...