伊根の舟屋のこの地独特の建築は、東、西、北側の三方を囲む山により波が起きにくく、潮の干満も年間50cm程。

さらに入り江の中程の青島が防波 堤となり、外海と内海を隔てるという特殊な地形で成り立っている。

舟屋を見下ろすと、まるで自家用車で仕事に出るような様で、漁船が舟屋から漁に 出て、そして漁を終えて舟屋へ帰ってくる。

漁船から、隣家の人と挨拶を交わすのがここの日常だ。


ボクは舟屋の続く府道を入っていった。民家の軒下がせまる細い道だった。

海側の民家の間口から穏やかな伊根湾が見える。

Z4Mをとめて、「写真を撮っていいですか?」 と、その舟屋の老人に声をかけた。

写真を撮って、お茶までご馳走になった。

なんか、とってもくつろいだ気分だった。

子供のころ、 近所のおじいさんとお茶を飲みながらいろんな話をしてもらったことを思い出した。

漁師を引退したというその老人としばらく話をして、伊根を後にし た。