小暑末候、北の大地を行く 2011/7 北海道
 

ここの原生花園ではエゾカンゾウだけでなく花の種類も多い。

霧多布岬の先端。正式な名称は湯沸岬(とうふつみさき)であり灯台は湯沸岬灯台と言う。

この北の大地を北海道と名付けた松浦武四郎の歌碑にカモメがとまっていた...

歌碑には “かねてよりあらきしほ路きりたふの島根にたかくよする志らなみ” と書かれている。

北太平洋に突き出たこの岬には年中波の花が飛んでいる。

振り返ると、恵茶人沼。馬や牛がのどかに放牧されている。

初めて訪れた時、薄暮の中見えたこの沼の風景に感動したものだ。

この付近の海沿いを流すのは、北太平洋シーサイドラインのハイライト。

緩やかにアップダウンを繰り返しながら果てに向かって駆けていく...

花のシーズンは多分前週だと思っていたので、予想外のプレゼントだった。

花を撮るのは別に好きじゃないのに、何枚も撮っていたな。

アゼチ岬へも立ち寄ったが、なんだか写真を撮っていなかった。

霧多布大橋を渡って、道道142号北太平洋シーサイドラインを行く。

霧が出やすいこの道が今日は快晴だ。

いつものように恵茶人(えさしと)あたりでクルマをとめた。

ここの浜はいつも強い波が打ち付ける。

そして、少し道草をしてみる。

断層の岬へ向かってダートの道を駆け上がっていく...

曇天という天気予報を嘲笑い、ボクの向かう道はどこまでも晴れていた

恵茶人(えさしと)の砂浜の海岸の向こう

岬の先端へ向かってダートの急坂を駆け上がるZ4M

白亜紀の地層が露出する荒涼とした海岸線


このまま進んで良いのだろうか?

少しの不安を、まだ見ぬ風景に出逢いたい好奇心が打ち消している

そんな旅を続けている

やがて道道142号は内陸部へと入っていく。森の中をまっすぐにどこまでも続く道。

そして、落石岬へ向かっていた。

さて、この岬にさよならしよう。

振り返るとこの風景がある。立ち去ることを躊躇わせるようなこの風景を...

道道142号を戻って、道道1127号で厚床へ。厚床駅に立ち寄った。

青春18きっぷのポスターのような写真を撮ってみようと思ったけど、あれは合成だね。あんな広い範囲は障害物があって撮ることはできないもの。

落石岬の入口のダートを駆け上がって、クルマを停めて歩き出す。

リンドバーグの太平洋横断をサポートした落石無線通信局跡の建物が見えてきた。空にはすじ雲が広がりつつある。

1.5Kmの木道を何処までも歩く...

木道は修復がされているようで年々良くなっていっている。

そして、森を抜けると灯台が見えてくる...

この風景が見たくて、晴れた日にはここに向かいたくなるのだ。

落石漁港に向かってダートも道を下る。いつのまにか薄雲が空を覆っていた。

なぜか今日の旅を終えたような気がしている。

この日は尾岱沼に宿をとることにして、北へ向かうことにする。

厚床から国道243号パイロット国道を北上。国道244号野付国道で風蓮湖を越える。

すっかり雲が広がって、夕陽は見えづらくなっていた。

この日は、野付半島を望む尾岱沼シーサイドホテルに泊まった。

ここは冬季はカメラマンの宿のようになるという。はくちょうやオジロワシを狙ったカメラマンの作品が廊下に飾られている。ボクの楽しみは昨日も食べたが、旬の北海しまえびだ。

どうも明日も天気は良くないようだ。さてどこが晴れているのか?

気になりながらも、お気に入りのアルカリ性の温泉を愉しんでそのまま寝てしまった。

野付国道の海沿いを駆ける...

気持ちいい冷たい風を浴びながら北へ向かう。ドライブでしあわせなひととき。