今まさに下ってきた山なのに、はるかに遠い...

夕陽を反射する湖面を波立たせる風。

心地よく冷たかった。

キムアネップ岬を出て、国道238号へ出る。

猛烈に空腹だった。

恥ずかしい話だが、僕は腹が減ると無意識に「腹減った~、飯食いたい~」と言っているそうだ。

先日高知の土佐清水付近で信号待ちをしているときも、「腹減った~、飯食いたい~」と言っていたそうで、「ほんなら、家で飯食ってくか?」と地元のおばちゃんに言って頂きました。恥ずかしかった...(^-^;

昼食はホタテといくらと北海しまえび

再び藻琴峠へ

能取湖の北西岸で15時を過ぎていた。

早朝、雲が多かった藻琴峠に再びやってきた。

距離は90Km、16:20に着いた小清水ハイランド725。

この時間も雲の流れ道だった。

寒い展望所でソフトクリームを食べた...

展望所のデッキから、つかめそうなくらい近いところを雲が流れて行った...

能取湖の北西岸を行く

本来、北海しまえびはゆでて食べるものだ。ゆでるとなんともいえない縞がある朱色になるのだ(左の写真)茹で上げてすぐ食べると絶品だ。生の北海しまえびは珍しいので、店の人にも一応聞いた。

オレ : これ?生でも食べるものなんですね?

店員 : ええ、生でも食べられます。

ん?られます?

ちょっと生臭い感じもしたけど、そん時は満足してホタテ丼と一緒に食べたのだった...

夜の「再びむらかみへ...」へつづく...

昼食後、国道238号を走って、能取湖の北西岸を目指した。

ここはほとんどが農地として開拓されている。

空は蒼かった。

緑の草原をまっすぐ伸びる道。

穏やかなオホーツクの海。

クルマを降りて、深呼吸する...

藻琴山展望駐車公園に移動した。

再び誰もいない場所...


屈斜路湖を見下ろすと、気持ちのいい風景が広がっていた。

流れて行くすじ雲。

南の空は雲が多かった。

道は左に小高い丘を迂回する。その先で突然展望が広がる...

畑の中を伸びる道の前方に能取岬が見えていた。

この道の果ては、漁港の建設現場だった。

本来なら原生花園が広がっていたのだが、土がむき出しになった更地になっていた。

まったく殺風景な場所になってしまっていた...

しばらく柵の上に座って、風に吹かれる。

雲の形がどんどん変わって行く。

すじ雲は天気の悪化を知らせる。

明日は雨なのだろうか...

オホーツク海を望む駅で夕暮れ

道道587号こもれび街道をまっすぐ降りて、国道391号へ、そして国道244号へ出る。

原生花園近くの湯沸湖沿いにクルマをとめた。

左には斜里岳、そして右には今下ってきた藻琴山が見えた。

藻琴山には雲がかかって、まるで冠雪しているようだった。

すこしクルマを進めて、北浜駅にやってきた。

小高い丘の向こうに太陽は隠れてしまった。

駅には誰もいなかったが、軽自動車だけが置かれていた。

夜は再び、網走の鮨むらかみへやってきた。

いつもはおまかせだが、マスターが一度食べて欲しいと言っていた、オホーツク寿司を食べてみる。こいつでも十分満足で、さんま、ぶどうえび、いばらがにの内子、釣りきんきなどを追加オーダー。あ、この日はハマチが絶品でした。

再び、鮨むらかみ

この日のカウンターは地元のお役所にお勤めの方々。昔の青函連絡船の話とかいろいろ聞かせていただきました。


そして、生で食べたこの北海しまえびの話をしたところ...

マスター、お客さん含めて顔を見合わせて、「え?生で食べたんですか?」という。

「あんなの泥臭くて生は食べれないでしょう?」とマスターも言っていた。

「確かに色といい、日本ザリガニ食ってるような感じでしたね」と言ったら店内爆笑(^-^;

「あれは茹で上げてすぐ食うとべらぼうにウマいけど、道内でこそ食べられる希少価値だけで、えびとして特上なわけじゃない」とのこと。

それに、野付半島特産と思っていた北海しまえびも、サロマ湖で養殖して野付湾に放流しているらしいことや、北海しまえびが網走付近の湖沼ならどこでもいるらしいことなどが分かった。


まぁ、ちょっと恥じをかきましたが、旅の失敗も楽しいものです。来年も来ることを約束して、鮨むらかみを出ました。

国道沿いに「北海しまえび」の看板が見えた。レストハウス華湖という店だった。サロマ湖名産のホタテと北海しまえびが名物の店で、なんと生の北海しまえびもあるという。

これが、後に物議をかもし出す生の北海しまえびである。わさび醤油で頂く。

なんとなくはさみの無い日本ざりがにのように見える...

能取湖沿いの南岸の道はいまいちの風景だったので、もう一度来た道へ戻る。とは言っても何があるわけでもない。

爽快さだけを感じて、Z4Mを流していた。

小清水峠からは、道道587号こもれび街道を下って行く。

前方には知床連山が広がる雄大な風景。

23Km原生林の中を行く道。

何も無い森を行く...

オホーツク海を望む展望台に登った。

正面は能取岬。

夕陽は既に落ちてしまったが、レールだけが輝き、彼方へ続く...

朱に染まる空。

軌道に下りていって、今日の旅を回想する。

旅にとって夕暮れの時間はなにより大切。

遠い、はるか彼方。

あるいは、記憶のかなた。

夕陽の輝きの中に、変化する色彩に、何を想う...